2014年10月30日木曜日

小郡の古民家|完成しました


地元・山口にて進んでいた改修工事が終わりました。
築250年・40坪平屋の古民家内部のフルリノベーションです。

250年の間に数度の改修を経て隠されていた小屋組を現しにし、その下に現代の生活にフィットする空間を設計しました。
新たな壁は既存の梁下までの高さとし、水回り以外の天井は基本的に設けていないので、天井を介して家中が繋がっています。
数年前に完成した同様の物件でも天井を作らなかったところ、洗濯機の音が家中に響き渡るといった失敗談(笑い話)もありました。
もちろんここではトイレ・洗面室・浴室には天井を作っています。

また元々外部だった一部を減築する(元に戻す)ことで、深い軒を持った縁側を作ることもでき、広い庭に相俟って気持ちの良い場所の1つになりそうです。
工事を進めながらその場で判断することの難しさ、工事費の捉え方等、大変勉強させて頂きました。
建て主のYさんご夫婦、同級のMッチー、ありがとうございました。
完成パーティー、楽しみにしています。

2014年9月10日水曜日

小郡の民家改修|内部造作工事


地元・山口での初物件です。
高校時代の親友M君から連絡をもらい始まった物件。久しぶりに会うM君との有意義な時間を共有しながら計画が進み、6月に着工しました。

建物は築250年ほど経つそうで、白蟻の被害が少しありましたが基本的には元気な様子。M君のお母さんのご実家で、当時は誰も住んでいない空き家でした。250年の間に数度の増改築を重ねた結果、天井が貼られ小屋組が隠されていたり、元々は外部だった場所を屋内化したこともあってか床レベルが数種類存在したり、生活するには少々不便な状況。また平屋の田の字プランなのでほぼ間仕切りがなく、各部屋は襖などで仕切られていました。一見使い勝手が良さそうですが、家具を置く場所が無かったり(その結果、襖の前に箪笥を置いてありました)、部屋が細切れになり家の半分も使っていないとのことでした。

今回の改修は、隠れた小屋組を現しにし、これからの生活にフィットする家作りを目標にしています。現しにした大きな小屋組の下に、逆に間仕切りを設けて各場所にふさわしい設えをすることで様々な居場所を作っていきます。南北の開口を繋げるようなプランなので採光・通風の面でも有利に、更に小屋裏は全てひとつながりの空間になっているので、大らかな空気感に包まれます。逆に空調効率は悪くはなりますが、内装にガイナという熱を反射する特殊な塗装をしたり、床板に30mmの杉板を用いることで、無理のない温熱環境を計画しています。

解体後、思わぬところに柱・梁が存在していたり、度々の改修の爪痕があったりと、改修ならではのイベントが多数発生していますが、ご両親の柔軟な考えと現場の力でどうにか乗り越えられるかと。「改修ならでは」を楽しんでいこうと思います。

2014年8月28日木曜日

カプラワークショップ|お手伝いスタッフとして参加してきました


随分更新を怠っていますが、本業以外の活動を少しだけ。
8月半ばにIMSの地下にて、「KAPLA(カプラ)ワークショップ」のお手伝いをしてきました。

KAPLAってご存知ですか?
フランス生まれの玩具で、オランダ人のトム・ブリューゲンさんが考案されました。見た目はかまぼこ板(笑)ですが、南仏産海洋松から作られた1:3:15の比率をもった積み木です。たった1種類の積み木の並べ方を変えるだけで、写真のような子どもも入ることができる巨大なカマクラや、タワー・動物など多様な形を作ることが出来ます。
更にKAPLAの面白いのが「音」です。崩すときの音が耳に心地良く、何かの音に似ているなーと思っていたら・・・そう、木琴の音に近いんです。それを利用したナイアガラの滝という作品は、ドミノ倒しのように音をたてながら滑らかに崩れていきます。お手伝いに行ったつもりが、逆にKAPLAの虜に。ワークショップ後には双子を連れて即購入!(笑)

高価なものですが、子どもの時だけでなく大きくなっても遊ぶことができるし、存在は知っていましたが、こんなに創造性豊かな遊びだったとは露知らず。今後の双子の誕生日やクリスマスのプレゼントはKAPLAに決定です。

※このワークショップはIMS6階にある「つみきや」さん主催で行なわれました。KAPLAもおいてあるのでご興味のある方はぜひ覗いてみてください。