2013年5月30日木曜日

観世音寺の家|足場が外れました


最近はfacebookづいていましたが、今後はできるだけblogを書いていこう思います。

さて、観世音寺の家の外部足場が解体されました。
遠景から近付くにつれ、少しずつ外観が見え隠れするのはとてもワクワクする瞬間です。
それと同時に、今までは足場シートで隠れていたものが、バーンと開けっ広げになるのは嬉しい反面、少し恥ずかしくもあります。

現場はほぼ工程通りに進み、現在は外部の埋設配管と大工さんによる造作工事が最終直面を迎えています。
更に眞鍋建設さんのご好意を受け、少しずつグレードアップしてもらったりと、若干の軌道修正を行いながらより良い方向に進んでいます。

6月末の竣工・引き渡しを目指して、残り一ヶ月ですが最後までしっかりと対応していきたいと思います。

2013年5月16日木曜日

「ふさわしい」ということ




皆さん、お元気にお過ごしでしょうか?
すっかりブログの存在を忘れていましたが、自分の考えを整理するために久しぶりにキーボードを叩いています。

最近様々な場所で話を聞いたり、会話をする中で、引っ掛かっているキーワードが「ふさわしい」という言葉。
最近、自分の中で意識しているものなので、特に敏感に反応しているんだと思います。

どうしてその言葉を意識しているのかと言うと、
同じ物でも異なる場所・状況によって、そこにふさわしい寸法や形・色、ふるまいをすべきなんだなぁ
と、至極当たり前のことに気付いたからです。
今さら?!と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、それを意識するかしないかが重要だと考えています。

最近の現場監理でもその意識で臨んでいるので、枠の幅(見付け)の寸法1つにしても意識しなければ25mmにすることが常でしたが、
その場やその状況にふさわしい寸法で決めていくようにしています。
(ちなみに現在工事中の観世音寺の家では、木枠の幅を28mmにしています。)
その微妙な差の積み重ねで、空間に対する認識も変わってくるのでは、と期待しています。


本日、お邪魔したプロダクトデザインをされている坂下さんとのお話の中でも「ふさわしい」という言葉への更なる思いが湧いてきました。
クリスタルを用いた一輪挿し(上の写真、これがまたとっても素敵なのです)のお話の中で、ただのオブジェではなく道具としての佇まいを
獲得する為にこのサイズに至ったとお聞きしました。
スリムに作れば、よりミニマルなデザインにもなっていたと思いますが、水のひたひた感が感じられなかったり、茎の部分の表面張力の
感じが弱くなってしまったかと。
この表現をする為には、やはりこのサイズが最適だったのだろうと思います。

その表現や状態を作るには、それらにふさわしいサイズや素材があり、その1つ1つの判断がとても重要になってくるのだと思います。
「ふさわしい」ということを常に意識をしながらの日々が暫く続きそうです。